
一般的には血糖値が70mg/dL以下のこと低血糖癥といいます。
しかし、健康診斷の結(jié)果で、血糖値(BS)が90mg/dLだとしても、正常値なので「低血糖癥ではない!」と斷言することは時期尚早です。
なぜかと言うと血糖値は日常生活のちょっとしたことでも簡単に上がるため、空腹時血糖値(BS)が90mg/dLであっても、「斷片的に切り取ったその瞬間の血糖値」を診ているにしか過ぎないからです。
実は血糖値は食事を摂らずとも、身體が緊張している場面、例えば大勢の人の前で話す時など、交感神経が優(yōu)位になると上昇することがあります。

さらに1~2か月間の平均血糖値をみるヘモグロビンA1c(HbA1c)は、実際は低血糖癥狀があったとしても、正常値になってしまう場合があります。
それは、日常的に低血糖の人でも、食後に高血糖があると、相殺されてしまい一見正常なヘモグロビンA1c(HbA1c)値に見えてしまうためです。

そこで低血糖を診斷するために行う「5時間糖負荷試験」という検査があります。
75gのぶどう糖ジュース(大変甘いです)を一気飲みして、15分後、その後30分毎に採血で血糖値とインスリン値を検査していきます。一緒に體溫を測ることもあります。
參考までに「5時間糖負荷試験」による低血糖癥の診斷基準をお話ししておきましょう。
《「5時間糖負荷試験」による低血糖癥の診斷基準 》
★血糖値の上昇:糖負荷後、血糖値は通常30分~60分で最高點に達し、空腹時の1.5倍程度(40~50 mg/dL)に上昇する?血糖値の上昇率が1.5倍以上は食後高血糖
★血糖値の下降:通常血糖はなだらかに下降し、その最低値は、空腹時血糖の80~90%程度に収まる?血糖値の下降率が80%以下では低血糖
ただこの検査はあえて低血糖を起こさせるわけですから患者さんへの負擔も大きく、危険も伴いますので、専門の醫(yī)師とよく相談をしてから行ってください。獨自で行うことは絶対にやめましょう。
ちなみに「5時間糖負荷試験」は保険適用がなく、栄養(yǎng)療法を行っている一部のクリニックでしか行っていません。(糖尿病患者さんは保険適用で2時間糖負荷試験を行うことが出來ます。)
當院では患者さんへの負擔を考慮して、この検査をほとんど行うことはありません。
では、當院の場合はどのようにして低血糖癥の診斷をしているのでしょうか。
もちろん醫(yī)師が患者さんの癥狀を問診したり、血液検査(低中性脂肪や交感神経の緊張度合い)からも推測したりして、低血糖の診斷もしますが、
「フリースタイルリブレ(FreeStyleLibre)」という簡易型血糖測定器を使い血糖値のモニタリングをしています。
このフリースタイルリブレは、腕にセンサーを裝著し2週間分の血糖値がわかる器械となります。


フリースタイルリブレを裝著しておくと食後の高血糖、日中や夜間の低血糖が一目瞭然です。フリースタイルリブレは、採血でみる血糖値と違い、間質(zhì)液の數(shù)値となりますが、血糖値のトレンドをつかむのには非常に有効な裝置となります。
それでは次の記事(こちら)では具體的な低血糖癥の治療法をご紹介いたします。